神々の山嶺
- 2022年放送
- ミステリー
- アドベンチャー
基本情報
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原作
夢枕獏
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監督
パトリック・アンベール
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シリーズ構成
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キャラクターデザイン
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音楽
加古隆
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アニメーション制作
KADOKAWA、角川大映スタジオ
あらすじ
メンバー全員が45歳以上で構成される中年のエベレスト登山隊は、2人の滑落死者を出し失敗に終わる。遠征に参加したカメラマンの深町は帰国する隊員と別れ、あてどなくカトマンズの街を彷徨う中、ふと立ち寄った古道具屋の店先で年代物のカメラを目にする。
エベレスト登山史上最大の謎とされているジョージ・マロリーの遺品と見た深町は即座に購入するが、カメラは宿泊先のホテルから盗まれてしまう。カメラの行方を追ううちに、ビカール・サン(毒蛇)と呼ばれる日本人から盗まれた故売品であることが判明するが、故買商からカメラを取り戻すために深町の前に姿を現したビカール・サンは、かつて日本国内で数々の登攀記録を打ち立てながら、ヒマラヤ遠征で事件を起こし姿を消した羽生丈二その人であった。
帰国後に羽生の足取りを追った深町は、羽生が登山家としては既に峠を越した年齢でありながら、エベレストの最難関ルートである南西壁の冬季無酸素単独登攀を目論み、その最中にカメラを発見したことを察知する。恋人との生活も破綻し目標を見失いかけていた深町は、羽生の熱気に当てられるようにカメラの謎と羽生を追い始める。
PV・予告映像
管理人レビュー
78.8 点
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物 語4.2
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作 画4.2
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声 優4.1
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音 楽3.5
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キャラ3.7
昭和後期あたりの雰囲気が感じられる背景がかなり良かったです。
キャラクターについては縁の線がちょっと気になりました。
登山家という職業について無知なのですが、何か記録がかかっている場合は、撮影する人とセットで登山するのが普通なんですかね。
撮影機材をもって羽生と同じ登山をしようする深町は無謀すぎる。。
みんなのレビュー (3件)
89 点
キャラクターモデリングやシーンカットがあるものの、その中での完成度は非常に高い。
実写版との比較もあり、登山を知る者としては、エベレストの過酷さを再認識できる作品として印象的だった。
最後のフィルムの非明示は、真実の解釈を視聴者に委ねるという意味合いが感じられた。
ンタメ的な盛り上げは控えめだが、山の過酷さと凄みが深く迫る。
昭和の日本の再現や、細部へのこだわり、写実的なキャラクターデザインは見る者の目を引く。
一方、キャラの顔の区別が難しく、山のシーンでは理解が遅れることも。
エベレストへの挑戦というシンプルなテーマに、美しい絵と細やかな描写で臨むこの作品、ヒューマンドラマを求めるならば感じるものが異なるかもしれない。
ヒマラヤの未踏の頂を目指す物語は、マロリーの「エベレストに登る理由」や、他人の記録が他人のものであるという深いメッセージとともに、登山の本質を伝えてくる。
物語は答えを出さず、見る者の胸に感じるものを残してくれる。
新鮮な作風で、見る価値十分。